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【元CAが解説】日本-ブラジルフライト事情(ヨーロッパ経由編)

日本から直行便が出ていないブラジル。経由地により何十通りの行き方がありますが、ヨーロッパ経由は経由地での荷物の引き取りが不要、羽田発着が多い事から駐在員に人気のルートです。今回はヨーロッパ経由の代表的なルートのメリット・デメリットをお話します。35時間の長旅が快適になるフライトをご紹介します。

目次

片道35時間!修行フライト

とにかく遠いブラジル。一応フライト慣れしているはずの私でも35時間のフライト後はくったくたです。みなさんがご存知の通りブラジルは地球の裏側にあるので、ブラジルまでは何十通りの行き方があります。かつてはJALが東京ーサンパウロ便を飛ばしていた時代もあったそうですが、現在は最低でも1回乗り換えが必須です。今回は東京サンパウロ間、ヨーロッパ経由のフライト情報をお伝えしたいと思います。

 

日本とブラジル間のフライトは大きく分けて3パターンあります。

・ヨーロッパ経由
・アメリカ経由
・中東経由

この3つを私なりに比較しました。

 

ヨーロッパ・アメリカ・中東経由比較

 

ヨーロッパ経由はコストはかかりますが利便性は抜群!特にスターアライアンスに加盟している航空会社を利用することをおすすめします。これから詳しく説明していきますね。

私がスターアライアンスを選ぶ理由

 

先ほどお伝えしたした通り、ヨーロッパ経由であればスターアライアンスの航空会社を利用することをお勧めします。なぜならルフトハンザ航空がとっても快適なのです。私は日系の航空会社に勤めていたこともあり、JALとANAが大好きです。やっぱり日本人のきめ細やかなサービス、機内の清潔さと定時性は日系が一番です。できることならブラジルまでJALかANAで行きたいですが、ブラジル発着のJAlとANAのオペレーション(機体と運行乗務員がJALまたはANA)の便はありません…。そこで重要なのがブラジル発着の便をどの航空会社にするかなんです。

 

各アライアンスの代表的な組み合わせ

 

・スターアライアンス利用の場合

東京 ⇄ フランクフルトorミュンヘン(ANA or ルフトハンザ)
フランクフルトorミュンヘン ⇄ サンパウロ(ルフトハンザ)

 

・ワンワールド利用の場合

東京 ⇄ ロンドン(JAL)
ロンドン ⇄ サンパウロ(LATAM航空)

 

・スカイチーム利用

東京 ⇄ パリ(エールフランス)
パリ⇄ サンパウロ(エールフランス or LATAM航空)

 

駐在員や出張者の方が利用している主なフライトを紹介しました。(他にもいいフライトがあったらぜひ教えてください!)

 

3通りのフライトを並べてみましたが、やはりスターアライアンス利用が一番いいと感じます。ブラジル発着の便をルフトハンザかTAMブラジル航空から選ぶなら間違いなくルフトハンザです!!!!エコノミークラスを利用の場合でも他のフライトより快適に過ごせます。ルフトハンザは食事は美味しいですし、機内は清潔、CAも丁寧で親切です。使っている飛行機も新しいのでエンターテイメントシステムと座席仕様も文句なしです。

 


ANAのフランクフルト行き ビジネスクラスの前菜。ANAのフルフラットシートは快適

 

ワンワールド利用、ロンドン乗り換えJALとLATAMの組み合わせも悪くはありませんが、ロンドン発着のTAMの機材がとても古いです。私は飛行機に乗り込んだ瞬間目を疑いました。フルフラットではありません。前の座席との距離はとっても広く大きな体の人でも好きなだけ足を伸ばせます。

 


JAlのビジネスクラスからの格差…。

 


足置きが硬い…

 


ウェルカムドリンク

 

機内食のスクランブスエッグを食べた時に、ブラジルの食に不安を覚えました。アメニティポーチががフェラガモだったことはポイント高かったです。

 


JALのロンドン行き ビジネスクラスの前菜。機内食は食べない派ですが、味見が止まらず完食。

 

スカイチームですとエールフランス利用になりますね。エールフランスの最大の懸念ポイントはストライキが異常に多いということ。私はクルー時代、パリ路線担当で月に1.2回パリフライトがありました。ストライキを起こしたエールフランスから一気にお客様が流れてきたという経験を何回もしました。スケジュールに余裕のない方は、ストライキで旅程が狂う可能性のあるエールフランスは避けることをオススメします。ただ、サービスその他は悪くはなく、駐在員の中にはエールフランスのビジネスクラスのファンの方もいる様です。

 

ヨーロッパ経由は時差の調整がしやすい

日本発の場合

ヨーロッパ経由の飛行機の出発はどの便もだいたい正午前後です。そうするとヨーロッパの空港に到着するのが現地時間の同日の夕方頃です。そしてトランジットがだいたい4〜5時間あり、夕刻にブラジルへ向け出発します。この場合私は日本発の便では機内食や機内のエンターテイメントシステムを楽しみます。そしてヨーロッパ発の便ではひたすら寝続けます。

 

日本発のフライトは機内食のクオリティが高いですし、機内のエンターテイメントシステムも日本語のものが充実していて時間があっという間に過ぎます。1便目で全く寝ずに2便目を迎えると、日本が真夜中といこともあり約12時間ぐっすり眠れます。ブラジルには早朝に着くので到着した日から活動できます。

 

日本着の場合

ヨーロッパを夕方〜夜にかけて出発し、日本到着は夕刻です。到着日は日本の美味しいご飯を食べて寝るだけ。疲れてぐっすり眠れるので時差調整もばっちりです。まあ日本行きの便は「日本に帰れる!!」というモチベーションで多少辛くても耐えられます(笑)

 

日本発着のフライトの機内が平和

 

私の経験から日本発着のヨーロッパ便のお客様はとても穏やかです。子供が少なく乗り慣れた方が多く、特に日系航空会社のヨーロッパ便は日本人ばかりなので、トイレは綺麗、床にゴミが散乱していることもなくいつも快適に過ごせています。(もちろんCAの方々の努力のおかげもありますが)外国人旅客が多い成田発のアメリカ線はいい思い出がありません…。

 

また日本発着ヨーロッパ便は大きなイベントごとと重ならなければ搭乗率100%で飛ぶことは稀です。私の経験からロンドンとフランクフルト便は比較的搭乗率が高かったですが、満席で飛んだことはありません。運が良ければ席を2席3席と使えるときも。35時間の修行フライトでは体力の温存がとっても重要です。約12時間広々とした空間で過ごせるだけで体力の消耗が違います。

羽田発着の便が多い

 

今東京から出ているヨーロッパ発着の便の80%は羽田発着です。最近ではエールフランスも成田発着の便を撤退すると発表していました。日本からブラジルに向かう時、駐在員の荷物は膨大です。(宝の山を頑張って持って帰ります)羽田空港の方が楽に移動できます。羽田空港は都心から近く電車の本数も多いですし、万が一電車が止まってもタクシーで行ける距離です。

 

一方成田空港は都心から離れていて、成田エクスプレスやスカイライナーなどの電車の本数も多くなく、そして高いです。特に成田エクスプレスは強風に弱くすぐに運転を見合わせたり、速度を落として運行します。クルー時代成田エクスプレスのせいで、出社時間に遅れそうになり何度もヒヤヒヤした経験があります。なので私は羽田発着を好んで選んでいます。

お買い物天国

 

乗り継ぎのついでにヨーロッパのブランドの物を免税でゲットできます。ヨーロッパのハブ空港内にはブランドショップがたくさん入っています。輸入のブランド物はブラジルでヨーロッパの2倍3倍で売られているので、主人におねだりしたくなりますが、「治安が悪いから持ち歩けないな」と自分に言い聞かせいつも我慢します(笑)

 

薬局も入っているところが多いので、ドラックストアコスメを買いだめしています。あとセキュリティエリア内のお店で買った液体類も制限なく機内に持ち込めるので、いつも折りたたみタイプのボストンバックを空で持って行き、たくさん化粧品を買い込みます。

今日のまとめ

ヨーロッパ経由の航空券はアメリカ経由より高いです。だいたい1.5倍〜2倍します。しかし予算に余裕がある方は日系航空会社をしようした航空券を選ぶことをおすすめします!時差調整や機内の過ごし方を考えると多少高くても払う価値はあると思います。

次回のアメリカ経由編に続く…

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この記事を書いた人

元CA&駐在妻イザベラです!新卒で日系航空会社に入社。国際線客室乗務員のキラキラ生活から一転、結婚を機に日本から片道35時間のブラジル田舎町で非キラキラ駐妻に。本帰国した現在は子連れ旅行、子連れ旅のトラベルハックを発信中。CAと駐妻時代に習得した旅行術シェアして、皆さんの旅行が3倍楽しめる事が目標!トラベルライターの卵、2児の母。ソムリエ

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