ブラジルのアレルギー専門クリニックでの衝撃的な体験。全身に蕁麻疹が出たため、知人に紹介病院をしてもらいブラジルで初めて病院にいきました。超原始的な方法でアレルギー検査をした結果新たなアレルギーが判明、ブラジルの医療事情に驚くことばかりでした。
ブラジルで初めて病院に行く
日本ではCAの仕事のせいで常に時差ぼけのような生活を送っていましたが、ブラジルに引っ越してきて専業主婦になり規則正しい生活を送れるようになりました。数年ぶりに普通の人間らしい生活を取り戻したおかげで引っ越してきてからはとっても健康で体調を崩したことがありませんでした。しかし先日急に全身がかゆくなり、大量の蕁麻疹が現れました!!初めはちょっと疲れたんだなと思い様子を見ていたのですが、次第に頭が狂ってしまうほど全身がかゆくなり次の日に病院にいくことにしました。
ブラジルでの病院選び
ブラジルでの病院選びはとても難しいです。なぜなら病院の情報がとっても乏しいのです。病院をインターネットで調べても、病院のホームページがなく、情報が出てきたとしても白衣を着たドクターのキメ顔の写真しか出てこないのです(笑)田舎町は特に口コミ社会なので、ブラジルで病院に行くときはブラジル人に教えてもらうのが一番です。サンパウロには日系の日本語が通じる総合病院や南米中のセレブが集まる設備が整った大きな病院があるそうですが、私の住んでいる田舎町にはそんな設備の良い病院はありません…サンパウロ在住の方が羨ましい限りです。
今回は主人の会社の現地スタッフがアレルギー専門の病院を探してくれて予約をしていきました。日本で蕁麻疹というと皮膚科に行くのが普通ですが、こちらの人はアレルギー専門のクリニックに行くのが普通だそうです。私が行った病院は普段は予約がいっぱいで最初2・3週間待ちと言われましたが、病院を探してくれたスタッフの友人がこの病院に通っているそうで、彼女の紹介と伝えると当日予約を受け付けてくれました。さすがブラジル!Amigo文化は強い!!
ちなみに余談ですがブラジルには日本ような健康保険はないので、任意保険に入るか全額負担になります。任意保険は保険会社によって提携している病院が異なるので事前に病院に保険が適用されるか聞くことが大切です。ちなみに大きい病院での治療が適用される保険は月額が高いそうです。私の主人の会社は任意保険に入っていないので、全額負担で治療を受けます。また病院の受付で必ず保険を使うか、自費診療かを聞かれます。自費診療の方が優先度をあげて早く診察してもらえるケースがあります。自費診療の方が儲かるからです。お国柄がこういうところにも出ますよね。
ドキドキの診療と検査
ポルトガル語しか通じない病院だったので、主人に同行してもらいました。病院の受付でCPFや住所などを伝え予約の時間から待つ事30分、ようやく呼ばれ診察室へ。ブラジルの病院には問診票というものが存在しないようです。優しそうな女医さんが丁寧に診察してくれました。女医さんに「何か大量に食べたのもはありますか」と聞かれアレルギーを発症した朝にフレッシュアサイージュースを一気飲みした事を思い出したので、その事を伝えると女医さんは看護婦さんに「下のジュース屋さんでアサイージュース買ってきて!」と言いました。ん?!と思いましたがよくわからないうちに検査室へ連行され検査が始まりました。
日本でアレルギー検査というと血液検査が一般的ですが、なんとブラジルではエキスを肌に直接乗せるという超原始的な方法でアレルギーチェックをします。エキスというのは例えば花粉症の原因となる成分を濃縮したものです。私は花粉・ハウスダスト・犬・小麦などアレルギーを起こしやすい34種類のエキスを腕に垂らされました。その時別の看護婦さんがアサイージュースを持って登場。私の腕に他のエキスと同様にジュースを垂らしたのです!!これで本当にアレルギーがわかるのかと心配になりました。その時の様子がこちら。
油性ペンでマーキングされ、その上に様々なエキスを乗せました。なんだこれだけかと油断したその瞬間、看護婦さんが細い針を持って登場。エキスを垂らしたところを針でプスプス刺していくのです!!!最初は痛くなかったのですが、さすがに30箇所以上連続で刺されると「痛い!痛い」叫んでしまいました。針で穴を開けエキスが肌に浸透していくと、どんどん痒くなっていきます。しかしこの時状態で15分耐えなければならなかったのです。時間が経つにつれアレルギー反応が出たところは蚊に刺された時のように丸く腫れ上がりました。
アサイー大好きの私の検査結果はいかに
15分の痒くてもかけない地獄の時間が終わり、先生が腫れ上がった箇所の大きさを定規で測り始めました。結果私はアサイーアレルギーでした…。見事にアサイージュースを塗ったところが赤く腫れ上がりました。ブラジルに来る前からアサイーボールが大好きでハワイに行けば1日2回食べるくらいアサイーラバーで、ブラジルに引っ越してきてからはアサイーの安さと美味しさに感動し、毎朝アサイージュースを飲んでいました。摂取しすぎたのか、元々アサイーアレルギーだったのかはわかりませんが、先生曰くバナナ・キウイ・パイナップル・マンゴーやアサイーなどの南国フルーツはアレルギーを起こす人が多いと言っていました。
ブラジル人に「私アサイーアレルギーだった」というと「Que pena!(なんて残念)」と言われます。それくらいブラジルのアサイーは美味しいのです…。本当に本当に残念でたまりません。その日以来私はアサイーを口にしていません。
余談ですが昔から犬猫アレルギーだったのですが、なんと今回の検査で治っている事が判明しました。アレルギーって治る事もあるのですね。さらに絶対自分は小麦粉アレルギーだと思っていた私ですが、小麦粉もアレルギー反応がなく、私の行っていたグルテンフリーダイエットは無駄だったのか…と思うとなんとも言えない気持ちになり病院を後にしたのでした。
ブラジルの処方箋
検査結果の最後に先生がメモ用紙になにやら薬の名前を書き始め、そのメモを最後にくれました。診察室を出た後で処方箋をもらってない事に気付き、看護婦さんに言うと先ほどのメモ用紙を指差し「これが処方箋だよ」と言われました。メモ用紙に先生のサインがさらっと書いてあるだけだったでまさかと思いましたが、薬局ではしっかり薬をもらえました。
今回先生が処方してくださったのがこちら。
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- CETAPHIL ADVANCED MOISTURIZER 473ml R$200
全身に使える保湿ローションです。ドクターズコスメでアメリカからの輸入品なのでとても高いです。日本のコストコでは同じものが2本セットで2000円で売っているます。日本でも最近人気のブランドです。お風呂上がりに全身に塗るように言われました。
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- Dersani Loção Oleosa Corporal 200ml R$70
こちらはボディオイルです。お風呂上がりの濡れた体に塗ります。オイルマニアの私から見るとあまり浸透率はよくありません。
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- Bioderma Atoderm Pain Surgras 150g R$31
日本でも大人気なビオデルマの敏感肌用石鹸です。洗いあがりがしっとりして、主人もとても気に入っていました。パリだと3ユーロぐらいで買えるのに…ブラジルだと高いです。
- Alektos bilastina 20mg R$40
こちらはアレルギー反応を抑える飲み薬です。処方箋がないと買えません。
今回の診察と薬代で合計で約700レアルでした。かなり高額ですが自分のアレルギーがわかりよかったです。
今回学んだ医療用語
今回覚えたポルトガル語を紹介します。参考になれば嬉しいです。
・保険 seguro
・自費診療で構いません Eu aceito arcar com todas as despesas.
・皮膚科 dermatologia
・どんな症状ですか? O que você sente?
・アレルギーはありますか? Você tem alergia?
・熱を計ります Vou medir a sua temperatura.
・食べたのもの中で思い当たるものはありますか? Você se lembra de ter comido algum alimento suspeito?
・処方箋と引き換えに薬局で薬を購入してください Entreguea receita a farmácia para comprar o medicamento.
自分の症状は先生に伝える事が出来るのですが、先生の言っている事が分からず主人に付いてきてもらってよかったです。医療用語は普段使わないので難しいですね。一人で病院に行けるようにポルトガル語の勉強に励まないといけません。
今回のまとめ
ブラジルで病院に行く際は、誰かに紹介してもらった病院が安心です。クレジットカードが使えないところもあるので、現金を多めに持参することをお勧めします。(クレジットは使えなくてもデビットは使える場合もある)病院はかなり待つので時間に余裕をもって行くとよいです。
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