ブラジルに住み始めて早5年。この数年で健康志向のブラジル人がとても増えていると実感します。引っ越してきた当初よりもスーパーのオーガニック食品コーナーは3倍くらいに増え、街には健康的な食事が取れるレストランや軽食屋さんもたくさんでき、レストランではデザートメニューに“ダイエットデザート”というものも登場するなど、ブラジルで食に対する意識の変化が起こっています。今回はブラジルのオーガニック食品について私が思っていることをつらつらお話したいと思います。
ブラジルのオーガニック野菜・果物
駐在員が買い出しに行く高級スーパーには必ずと言って良いほどオーガニック野菜コーナーがあります。私の住んでいるブラジルの田舎都市にもあります。引っ越してきたばかりはオーガニック野菜のブランドは1種類しかありませんでしたが、今は4、5つのブランドのオーガニック野菜が並んでいます。価格は普通の野菜の3倍程しますが、日本よりオーガニック野菜が簡単に手に入ります。ブラジルは世界有機農業面積第12位、日本は97位…オーガニック食材に対しての意識の差が感じられるデータです。
ブラジルは世界でも有数の農薬大国として知られています。でも正直私は「農薬使わなきゃ全部虫に食べられるでしょ」と思っています。なんせこのお国、虫の数と大きさが日本とは比べものにならないんです。私はこんな緩い感じでオーガニック食品を生活に取り入れています。
超ストイックオーガニック志向の知り合いママは野菜は無農薬にこだわり、オーガニックのものしか食卓に出さなかったそう。でもある日彼女の家族全員のお腹に寄生虫が住み着いてしまい、一家で体調を崩して入院。寄生虫を除去する強い薬を飲んだという話を聞きました。原因はオーガニック野菜に潜んでいた虫…。
この話を聞いてオーガニック野菜にも一長一短があると思い、オーガニック野菜には拘っていません。新鮮な野菜を選んでしっかりよく洗うようにしています。虫がよくいる「ナス」「ブロッコリー」はオーガニックのものを買っても、切ると虫が「こんにちは!」してくるので、最近は諦めて普通のものをよく洗って使っています。
こんなふうに主人に出す料理は緩く考えている私ですが(笑)、子供の離乳食が始まった頃はやはり野菜や果物に関してはとても気を使いました。我が子の管理栄養士に相談したところ、トマトとイチゴはオーガニックにしてくださいと言われました。確かにトマトはたまに農薬の味がするものがあるんですよ、怖い怖い。
ブラジルの塩素たっぷり野菜洗剤
オーガニックとは違う話になりますが、普段どのように野菜や果物を洗っているかをお話ししたいと思います。
ブラジルの野菜コーナーにはこのような「野菜専用洗剤」というものが売っています。
実際使ってみましたが、強烈な塩素臭に「果たしてこれで洗った野菜は安全なのか」という不信感を抱き、今は使っていません。化学物質を取り除くのに、化学物質を使うのか?思ってしまったのです。今はお酢を使って野菜を洗っています。酢1:水3の液に野菜をつけ置きします。(10分以上つけ置きしないように気をつけます)お酢はスーパーに売ってる安いものでOKです。農薬って頑張っても落ちきらないんです。バクテリアと虫がいなくなれば良いかなという緩い考えでこの方法に至っています。
ブラジルに来て衝撃的な出来事はたくさんありますが、ブラジル人のお手伝いさんが食器洗い用スポンジで野菜や果物をゴシゴシ洗っている姿を見たときはビックリしました。しかも食器洗い用の洗剤を少量含ませて洗っているんですよ。お友達にその話をすると「うちのお手伝いさんもやる!」と言っていたので、ブラジル人はみんなそのように野菜や果物を洗っているんだと思います。日本の野菜や果物は綺麗に洗われた状態で売ってますが、ブラジルのは土などの汚れがたくさんついているので、それくらい洗わないといけないんだと思います。渡伯したばかりの頃は抵抗がありましたが、今はお酢に付け置きした物を仕上げにスポンジでゴシゴシ洗っています。特に皮まで食べるものは念入りに。
ちなみに日本には優秀な「ホタテの力」という野菜専用洗剤があります。これからブラジルに引っ越しという方は、引っ越し荷物に大量に入れて損はないです。トマト、イチゴ、ブロッコリー、ナスなど驚くほど油性の汚れが浮き上がってきますよ。
[itemlink post_id=”3233″]
オーガニック食品
次はオーガニックの食品についてお話していきたいと思います。
スーパーにはオーガニック野菜コーナーの他に、オーガニックの食品のコーナーもあります。オーガニックマークが付いた食品がたくさん並んでいます。非オーガニックものに比べるとだいぶお値段は張りますが、我が家は小麦粉、グラノーラ、砂糖、蜂蜜、卵、子供のお菓子、プロテインなどはオーガニックのものを買っています。
ブラジルのオーガニック食品はこのようなマークがパッケージについています。もちろん野菜果物にも。
オーガニック志向の我が子の管理栄養士さん曰く、「Korin」「 Mãe Terra」「Vapza 」と 「Coopernatural」はいいオーガニックブランドだと言っていました。私はよくMãe Terraを買っています。シッターさんたちも「このブランドは良いわよ!」と言っています。
ちなみにこのオーガニックマークがどこまでストイックがはわかりません。一応MAPA(Ministério da Agricultura, Pecuária e Abastecimento)という日本でいう農林水産省定めた一定の条件をクリアした食品に付けられるマークですが、この適当な国ブラジルでどれだけ一定の条件が守られているかは謎と私は思っています。賄賂でオーガニックマークをゲットするなんて話、あると思っています(笑)あんまり深く考えない方が精神衛生上良いという私のゆるゆるな考えで、気休めでオーガニック食品買ってます。
日本よりもオーガニック食材はお値打ちに手に入るのがブラジルのいいところ!ブラジルの2018年のオーガニック市場の売り上げは前年比20%増、市場はまずます拡大していくと思うのでこれからが楽しみです。私はこれからもゆるくオーガニック生活を目指していこうと思います。以上ブラジル駐在妻の独り言でした。
コメント